2022年2月27日
本日は 娘の結婚式
結婚式の エンドロールムービー
初めて 娘が 妻よりも 綺麗だと思いました
さすが プロのメークです!
そんな 娘の結婚式は 本来ならば 6月に挙げるはずだったのに 私の意固地な感情で ここまで伸ばしてしまいました
ちょっとした出来事から 娘との確執が生れ 3か月ほど 絶縁状態で御座いまして 娘たちと 距離を取っていたために 延び延びになりました
結果として コロナ禍というのもあって どっちにしても延期になっていたんですが 私の責任も かなり 有りますので やっぱり 私は 我が儘な父親で御座います
”雨降って地固まる”ってことで 許して下さいOTL~
式場の担当の方にも 「お二人の結婚式が出来るのか ずっと心配だったんですよ」と言われたので 私のせいで 娘は そうとう 苦労していたのが分かりました
この場を借りて 娘夫婦に お詫びします
地元の小さな結婚式場
本日 午後からの結婚式なのですが 私達は 午前中まで てんやわんやで御座いました
それは 次男による 姉への サプライズを計画していたからで御座います
新郎と組んで 次男が 姉へ 手紙を読むと言う事を 披露宴まで 娘に秘密にしていたのですが その作文が なかなか決まらない!
次男としては 漫才をしていたこともあって 笑いを取ろうとしたり 泣かせようとしたりと 練りに練った作文だったようで 結果 原稿用紙が8枚に なってしまいました
試しに リハーサルをしてみると 10分以上 読むのに かかります
それでいて 長い文章を 早く読もうとすることで 更に カミカミなってしまって 感動させる余韻なんて 全くありません
そこで 私と二人で 削りに削って 4枚までに編集しました
ほんと 大変でした
弟のサプライズの準備もできて 私達家族は 会場へ向かいます
ギリギリで会場へ
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結婚式会場 |
あわただしく 時間は流れ 15時より 結婚式が 始まりました
どうでも イイお話
私は この 長女が生まれた時 有る決意をしております
それは 娘の結婚式で 新郎を その 親の目の前で ”一発 ド突く”と 決めておりました
馬鹿な親かと思いますが 娘を泣かせたら 俺が 制裁を加えるぞ!という 私なりの娘に対する強い意志(愛情)を見せつけるためです
しかし 娘から 彼氏を紹介されたとき そんなことは 一瞬で吹き飛ぶような青年を連れてきたんです
今までに 見た事の無い 好青年!
多分 一見 この青年の良さが分かる人は 殆ど いないでしょう でも 娘は 私の理想とする男性を 探し出してきました
ほんと よく こんな相手を見つけてきたなと 娘に感動を覚えたほどの好青年です
なので 娘が生まれた時に考えてきたこと ”結婚式で新郎をど突く”ことは なくなりました
結婚式へ
私は この式で 娘とバージンロードを共に歩き 祭壇前で待つ新郎にエスコート役をバトンタッチする父親を経験させて頂きました
ほんと 時間なんて あっと言う間です
まさか自分が 娘とバージンロードを歩く日が来るとは 娘を持つ親の多くが こんな経験をするんですね
バトンタッチするとき 新郎には 『感謝してるよ』と 耳元でささやき 娘を託しました
その後 誓いのキスを 新郎新婦はするのですが 何と 新郎は 娘の頬にキスをしました
キスの場所を 調べてみると 頬は 全体の22%だそうです
じゃぁ なぜ 新郎は 頬にしたのか?
多分 これは 私が 結婚式の前日 私の結婚式での誓いのキスのことを 新郎に伝えてしまったからではないかと思われます
新郎に 『なぁ!俺が31年前に結婚式を挙げた時な 誓いのキスで おでこにしたんだよ 妻の父親に その時だけは 気を使ってな!』と言ってしまったから・・・
この おでこは さらに少なく 11%だそうです
私の言ったことを気にしてなのか分かりませんが これだけでも 新郎の人柄が伝わってきますよね
ほんとうに 好青年です
式が終わって・・・・
中庭の 花道で フラワーシャワーを受けます
式を終えて 娘は 新たな二人の出発というケジメを付ける事が出来て 清々しい顔をしていました
なんだろう 私も 清々しい気持ちで 式で泣くことはありませんでした
自立した二人を見ていると なんか 安心しちゃって
娘を取られた!とか もう 会えなくなっちゃうのか!とか そんなことじゃなくて この二人の これから歩む人生を 見たくなっちゃって 嬉しくて ほんと 泣けませんでした・・・OTL
挙式退場に 華やかなセレモニー
コロナの中で 沢山の方々に祝福される娘は 幸せそのものでした
私は 子供の時から青年期と 人から嫌われていたので 友達が居ません
だから 自分の子供が 沢山の人達に祝福されているのを見ると なんか 救われた気持ちになります
ただ 残念なことも・・・
今回の挙式では 妻の父と 姉夫婦と その息子夫婦は 2週間前まで参加する予定でしたが 新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置で 地元から出られず それと 飛行機も欠航になってしまい 参列することが出来ませんでした
そして 私の両親と弟にも 娘の結婚式への参列を お願いしたんですが 断られてしまいました
式場から2.2Km 車で5分のところに住んで居るのですが 参列して頂けませんでした
孫の結婚式なのに・・・・・
まっ 私の子供の頃の家族は こういうものです OTL~
披露宴へ
披露宴が始まり 私は 妻と 31年前に挙げた結婚式との違いに 唖然としてしまいました
時代が変われば もありますが 私たちの 当時の幼稚さと お金の無さにです
娘たちは 親の力を借りることなく 貯蓄や 来賓様からのご祝儀で やりくりして 削れるものは削って 自分たちの力の範囲で この結婚式 披露宴を計画しました
ほんと 私達より 遥 上を歩む娘が 誇らしいです
それと 友達の居ない私には 娘の為に 沢山のお友達が集まってくれたことにも感謝です
私と違い 娘には 沢山の友達がいてくれて ほんと 嬉しかったぁ
楽しく 美味しい食事を食べさせて頂いて 娘夫婦に集まって 友人知人が 記念写真を撮影している光景を見させて頂いて 親として 責任を果たした気持ちで いっぱいです
そして 披露宴も 終わりに近づき 次男が計画した サプライズが始まります
次男は 当日まで 姉に 高校生の時に コンビを組んでいた相方と 漫才をするからと 伝えていました
( バレバレの嘘なんですがね・・・・・)
お姉ちゃんへの手紙 次男
〇〇〇くん お姉ちゃん おめでとう御座います 今日 漫才をすると言っていましたが こんなコロナ禍では出来るわけがないので お姉ちゃんへの手紙を読ませて貰いたいと思います
皆様 只今 ご紹介を頂きました 弟の鈴木〇〇〇と申します
この度はコロナ蔓延防止措置の中お集まり頂き ありがとう御座います
これから お手紙を読ませて頂きますが 私が小さい頃に感じてきたことや お姉ちゃんや〇〇〇くんのことを少し お話したいと思います
夫婦はお互いを知ることからと言いますので 今日は 〇〇〇君の為に 少し 弟から見た 5歳上のお姉ちゃん〇〇〇のことを 伝えたいと思います。
僕の姉は美人です しかし 姉弟は そう思っていません でも お姉ちゃんは自分で「私 可愛いもん」と言います
自分で言うのか!と思いますが 実際の所
姉の言葉は まんざら嘘ではありません
それは 僕が剣道を始めた保育園の頃から 姉は道場でモテまくっていました
小学校3年生の時から地元の大会で 何度も優勝して いましたから
可愛いだけじゃない!そこに強いが加われば最強です
そして 中学に上がって剣道部に入ると それは さらに加速していきました
中学1年生で いきなり優勝してしまったからです そのことで 姉の知名度は学校中に広がります
それから 剣道関係の先生や 部活動の先生からも「お前のお姉さん 剣道が綺麗だな 姿勢や構えがイイ!』と言われていました
剣道が綺麗とは 基本に忠実で心が透き通っている 礼法を極めているという意味があります
その剣道部で二年生から部長を勤め 万年最下位だったチームを三位に入賞するまで 押し上げました
そんな性格から 学校生活でも めんどうな役を受けたり 人がやりたがらない係りを率先してやっているようなお姉ちゃんでした
そんなの もう 可愛い 強い 清い ときたら アイドル級です
しかし 不思議なことに そんなお姉ちゃんには 彼氏がいた気配がありませんでした
薄々気づいていると思うけど それには理由があります
それは 私達の父が原因でした
私がまだ保育園の頃 父が私に言いました
「カズ お姉ちゃんに告白する奴がいたら そいつに言っとけ お姉ちゃんに告白するとパパにボコボコにされるよ!」って
その日から 私は お姉ちゃんの監視役にさせられました
そんな姉が 社会人に成って 彼氏が出来たと聞きました
同期で同じ署の人 それが〇〇〇君です
ある日 お姉ちゃんが実家に 彼氏を連れて来ると言い 私は 子供の頃を思い出して 不安になっていました
ところが そんな心配はよそに 〇〇〇君とお姉ちゃんが 父との挨拶を終えて帰ると 父が私に「なぁ カズ お前 どう思う?」と話しかけてきたんです
私は「〇〇〇君 イイ人だと思うよ おとなしそうだし』と言うと 父から 意外な言葉が出ました
「そうか お前にはそう見えるか あいつと二人だけで ちょっと話をしたんだけど あいつ凄いな!」と
私はビックリして
「えっ 何が凄いの?」って 聞き返しました
「あいつから劣等感というものを感じないんだよ 普通 自分の事を強く見せようしたり 大きく見せようとするだろ そういう そぶりが無いんだよ」っと
続けて父は「悪く言うと人に興味が無い!って事になるんだけど 良い言い方をすると 他人と比較しないから 人を羨ましがったり 嫉んだりしないんだよなぁ」と言われました
さらにに父から
「カズ 今まで 〇〇〇の壁になってくれてありがとな あんな良い奴と出会うことができて」
私は この時 ようやく 子供の頃から背負ってきた お姉ちゃんの監視役を解かれました
その後 私も 尊敬していたお姉ちゃんを目指し〇〇〇になるのですが もう2年目になるのに 私には 未だ 春が来ていません
〇〇〇君 こんなモテモテだったお姉ちゃんと結婚するなんて 愛知〇〇一の 幸せ者です
あっ 訂正 世界一の幸せ者です
これで私のお姉ちゃんへの手紙は終わりです
本来ですと この後 私が 父にお願いをした サプライズ動画を予定していましたが このサプライズは 無しになりました
その動画というのは 父が作るビデオ動画で 僕たち4人兄弟の学校行事 剣道の試合 そして 父と行く罰ゲイムのような旅で 父が 何百枚 何千枚と撮影した写真や ビデオカメラの映像を編集し 僕たちにメッセージを付けて プレゼントしてくれる動画です
そのビデオ動画を 今日のためにお姉ちゃんに 内緒にして作ってもらいましたが お姉ちゃんの紹介動画で 何枚か 写真が被ってしまい サプライズになりません
〇〇〇くんも サプライズのチームで 昨日 〇〇〇くんだけに 父の作った動画を見てもらいましたが お姉ちゃんが作った動画と 写真が何枚か 被っちゃって 作った動画を見ても 喜ばないんじゃないかって! やめるってことになりました
でも 先に見てくれた〇〇〇くんが 式場で初めて見てたら すごく感動したと思います この動画のこと知らなかったら なお感動しました と
母のLINEに 送っていたことを知って やっぱり 私も そのサプライズ動画 見たくなりましたので サプライズにも ならないし 写真も かぶっちゃったけど パパが作ったお姉ちゃんへの最後のビデオメッセージを一緒に見ましょう
6分30秒という お姉ちゃんの生きた25年の人生に比べたら 短い動画ですが お願いします
突然 会場が暗くなり 大きなスクリーンが 降りて 私の作った動画
【娘へ贈る 最後のメッセージビデオ これから編】 が流れ始めました
7分ほどで 動画が終わり
パパ動画ありがとう。
鈴木家一同起立!
〇〇〇君 どうかお姉ちゃんの手を離さず、これから 〇〇〇を よろしくお願いします。
そして弟から お姉ちゃんへ
〇〇〇君と二人で幸せになってください。
以上 ご静聴ありがとうございました。
サプライズが終わり・・・・・
次男 渾身のサプライズが終わりました
ところが 知恵を絞って温めた 笑いを取るはずの作文は ただただ すべりまくり!
この時 私も 次男も 気が付いたんです
結婚式では お笑いは 受けつけないって・・・・・
次男は イタイ弟になってしまいました
そして そんな感傷に浸っていると 急に アナウンスされます
「今 このビデオレターをつくられました お父様に 一言 ご挨拶をお願い致します」
えっ?何? そんなん聞いてないよ~っと!
娘の結婚披露宴ですので 変なことを言って 娘に恥を かかせてはいけないと ありきたりの事を言って済ませました
【この後 このBLOGで 娘に伝えたいことを書いておきます】
私が 話をしている時 長女を見ると 長女には 何も 響いていない様子???
私の動画も・・・次男の手紙も・・・
あれぇ?
この時 理解しました
この結婚式も 披露宴も 長女が 全部 プランナーさんと 段取り決めて 行っていました
どんな式になるかは 長女次第!
ということは 長女は 自分が主役として楽しむだけではなく 自分の組み上げた披露宴の完成度を 一番 気にしていたということになります
要するに 招待客の皆さんからの評価が 気になるってことですね
だから サプライズをした弟に対して【 何やってんだ!こいつ! 】って感じで 手紙を聞いていたようなんです
でも まぁ サプライズを知っていても 内容を知らなかった新郎の方は 感動してもらえたので よしとしましょう
うぅ~ん
長女にとって 自分の企画した披露宴が 良い評価を得られるかが一番だったとは
やっぱり 私に 瓜二つの性格の娘 感覚が 私そのものだったわ
披露宴を終えて・・・
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会場を後にする新郎新婦 |
費用も 自分たちで貯金して 不足分をご祝儀でまかなって
二人だけの力で 成し遂げました
素晴らし結婚式 披露宴を ありがとう御座いました
先ほどの話ではないですが 会場も 招待客の人数も 料理も 演出も 全てが 私の遥上をいっていました
子供って 自分の力で どんどんどんどん 大きくなっていくんですね
最高の娘です!
娘の結婚式 披露宴の記事は これで終わり
他人の結婚式なんて そんなに 興味ないですもんね これは 私の自己満足の記事です
ここからは さらに 自分に酔った お話を書きます
娘に宛てた 内容です 万が一 娘以外の方が読まれると 気持ち悪い記事になっていますので 閲覧は自己責任でお願いします
それと 最後に 披露宴で流した動画の BLOGバージョンを 載せておきます
披露宴バージョンとは 少しだけ違いますが・・・
最愛なる長女へ
ここから ちょっと めんどくさい話を書くけど 良かったら 読んでみてください・・・
パパが 出会った ある女の子の話です
そして その女の子が パパに教えてくれた 2つの事を 書き残しますね
パパが まだ 幼い子供の頃 パパの 父親(お祖父ちゃん)と 母親(おばぁちゃん)は 他の人と 少し違って 一般的な モラルが ありませんでした
だから パパが子供の頃の家族は まともな社会生活を 送っていません
絶えない夫婦喧嘩 父親の大人の力での子供への暴力 母親の姑小姑への悪口 家の中はゴミ屋敷 犬の餌みたいな食事 白く濁ったドロドロの風呂 洗ってもらえない毎日同じ服 穴の開いた左右が違う靴下 家族で共有の歯ブラシ
家族4人はバラバラで 楽しい会話の無い家庭で 小さい頃は育ちました
そんな家庭で育ったパパは 小学校に入って 同級生との会話で 難しい言葉や名称が 分からない
話を始めると その子達に 『それって なに? どうゆう意味? ふ~ん』って 聞いてばかりで 意思の疎通や 共通の話が うまく出来ません
低学年の頃は 特に 人との関係が上手く できなかったなぁ
そのせいなのか 性格がひねくれているのか もともとの親からの遺伝なのか 家庭環境なのか わかりませんが いつも 人に意地悪をして 喜んでしていました
見栄を張るため 嘘をついて自分を大きく見せたりもしていました
それと 自分より 劣っているやつとか 苦しんでいるやつとかを 見つけると なぜだか 高揚感に浸れて さらに 喜んでいて
もう 人の不幸が パパの幸せ(喜び)です
そんな子供は 友達も無く 嫌われていくだけでした
なのに パパは 人に嫌われていても それが 嫌だとは思わなかったんだよ
その後 そのままの性格で パパは 中学校へ進学します
幼稚だったパパは 同級生とは やっぱり話が合いません
だから 無意識に 近所の小学生 それも1年や2年の 年の離れた小さな子供と遊んでいました
たぶん 自分より劣って見える奴と遊んでいると なんか 落ち着いていたんだな
その後の中学時代も 親友と言える友達は出来なかったなぁ
でも 歪んだ思考だったけど小さな夢は持って 頭が悪いなりに勉強だけは 必死でやってね
だけど パパの限界なのか 入学できたのは 中程度の学力の高校でした
そんな高校でも 入学すると 直ぐに分かったんだ
周りを見た時 一緒に通っている同級生とは 明らかに違う 幼稚な自分が!
考え方も やっていることも 持っているものも 好むものも 高校生で理解する社会の知識も パパの思考は 幼かったんだ
さすがに この年だと 自分が嫌われていることに 嫌悪感を抱くようになってな
そのことで どんどん劣等感を抱えていくようになって行くんだ
思春期ってやつかな?
次第に 劣等感からの苛立ちは 自分の父親(お祖父ちゃん)へ向かって・・・
父親もまた 幼稚な人だったから
何だろう? 自分の家庭が 他とは違うって 分かって来たんだろうな
その不満が溜って 爆発するんだ
ある日 小さかった頃から リンチされるように殴られてきた父親に 復習をすることになります
母親(おばぁちゃん)を 殴った父親(お祖父ちゃん)を見て パパは 父親(お祖父ちゃん)を殴ったんだ
体の大きくなった16歳の少年が 46歳の大人を殴るのは簡単だったよ
子供の頃から 思っていたこと 自分が大きくなったら ”こいつを殴る!”
ついに その時がきたと思って パパは 子供の頃の思いを 実行しました
それは 達成感・・・ 満足感・・・ 充実感・・・
いやっ~ ぜんぜんちがった!
それで 泣いたよ・・・
その後 トイレで 食べた物を吐いて
もう 壊れてんだよな 人間としてね
父親(お祖父ちゃん)を 初めて殴ったころから 全日制の高校に 行けなくなっちゃって 不登校の状態で 2年生の途中 高校を中退しました
中退した後は 惨めなものでした 気持ちは荒れ 生きていく希望は無く 人との関わりも拒絶して 自分より弱い弟や犬を 虐めることで 生きる事を保ってたよ
その後 アルバイトみたいな仕事をして 社会に出るようになるんだけど
働いていても 孤独感が強くて パパは 何を思い立ったのか 急に 夜間高校を受験することを決めるんだ
仕事も変えて 18歳で 安城の夜間高校に入学します
ただ そこで見たのは パパが 想像すらしたことが無いような 問題を抱えた子供達が 沢山 入学していたってことでした
こんなパパでも まだ 恵まれているってことなんだけど・・・
その 夜間高校で 一緒に入学した 同じクラス(1年K組)の ある女の子の事を ここから 話をしますね
その子は 数回 教室で会っただけなのに なぜか パパに興味を持ったらしく 幼稚で嫌われ者のパパに 話しかけてきたんだ
小さくて ちょんまげの様な髪型をして ニキビ面の 垂れた目の女の子
「なぁ~うんや スズキって 言うんやろ 背 たかかけんな!」って
パパは
『なんだ お前!』って 返します
その女の子とは この会話が 始まりでした
出会って2週間後 その子と なぜか 付き合うことになります
その子が パパの事 ”好き”って言うから・・・
嫌われ者のパパの 屑さが炸裂・・・
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パパを好きって言う女の子(夜間高校合宿) |
そのころ 屑男のパパは 付き合い始める時 その子に こう言います
『なぁ お前 九州から来たんだって 結婚は出来ないけど 付き合ってやろうか?』って
その子は ニコニコって 笑いながら 答えました
「そがんでも よかよ!」って
こうして 歪な二人の恋愛が 始まります
ところが パパは その子と付き合いだしても どうやって 付き合ったらイイのか分からない 友達だっていないのに・・・
人を 信用してないって事もあって その子に 我が儘を言っては その子の嫌がる事ばかりしていました
それに どうせ 結婚しない女だから 金を使うのも勿体ないってことで デート代は 全部 その子に払わせていました
その子は寮で生活していたんだけど 給料は その寮費を引いて 手取りで6万円ぐらいだったかな・・・
とことん 屑な男です いや~糞ですね
きっと その子に 嫌がる事ばっかりして どこかで いつもみたいに 嫌われて 別れるのを 待っていたのかもしれません
そりゃ 人間が 嫌いなんだからな・・・ それに 自分自身も 嫌いだし・・・
それなのに その子は 一向に パパから 離れることは ありませんでした
その女の子に 少しずつ 情も沸いてきた ある日のことです
その子の手に 小さな焼けどの跡がいくつも できている事に 気が付きます
不思議に思って 聞いてみました
『お前 この小さい焼けどの跡 何だよ 何個もあるじゃん』
その子は
「あっ これ 塩酸が飛んで やけどしちゃった」
驚きながらパパは
『おいおい 塩酸って なんだよ』
その子は
「私の仕事が 機械のベアリングを 塩酸で洗う仕事だから・・・」
パパは
『お前 まだ 15才だろ こんな仕事してイイのかよ? 危なすぎだろ!』
微笑みながら その子は
「新人で 私 一人だけど 気を付けてやるから 大丈夫だよ それに 誰かがやらないといけない仕事だから・・・ 」
その話を聞いて 再び その子の手を見て 今の 自分が 恥ずかしく思えるようになっていくんだけど
ほんと 考えられない話だろ? あの頃は 中卒の仕事なんて 酷いもんだったんだ
これが その子との出会いと 付き合いだした経緯です
その子から 最初に教えてもらった事
その後も その子の増えていく 小さなやけどの跡を見ながら その子のお金で デートを重ねていくんだけど そのデートで お弁当を食べた時 急に その子が 言うんだよね
「ね~っ 食べにくくない?」
『何が?』
「箸!」
パパは そんなこと 気にしたことが無かった 普通に食べれているし
「マー君の持ち方 クロス箸って言うんだよ 小さい物 取れないでしょう?」
パパは 反論するように
『何言ってんだよ 箸は こうやって ここを軸に交差して挟むんだよ』
その子は ちょっと笑いながら
「あっ そうか 知らないんだね 見てて 一本の箸を親指の付け根で挟んで薬指で添える もう一本の箸を親指と人差し指と中指の先で掴んで こうやって 動かすんだよ」
パパは ちょっと 怒って
『そんなの いいんだよ 俺の方が正しんだよ』と 言い放って パパは 箸の持ち方を変えませんでした・・・・・
ところが その後 パパは 夜間高校の夏休みを利用して 会社に2週間 休みを貰ってバイクで 北海道1周をしている時のことです
箸の持ち方を 注意される!
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釧路ユースホステル タンチョウの家 |
釧路のユースホステル(アットホームな民宿)で 宿泊客と オーナー(写真サングラスの人)とで 夕食を食べていると 突然 パパの手の甲に 丸いシールを貼ってきます
ほんとうに 前触れもなく
そのシールを見ると そこには 箸を持ったアントニオ猪木のキャラクターに大きく【はしダメ】と書かれていました
そのオーナーから
【 きみ・・・ 箸の持ち方 ダメだね 親が馬鹿にされるよ!】と 一言だけ言って また 自分の席に戻って 普通に食事をされていました
パパは ちょっと前に その子から 箸の持ち方を注意されていたから 異常なまでに 衝撃を受けてしまい 北海道から戻って 直ぐに その子から 箸の持ち方を 教えてもらうことにしました
35年経っても まだ そのシールは 持っています
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手に貼られた はしダメシール |
家に戻って パパは その子に 箸の持ち方を 教えてもらったんだけど
想像以上に 箸の持ち方が難しくて 頑張って 何度も何度も 箸の持ち方を教えてもらったんだけど なかなか 上手く持てませんでした
だから 今でも 箸の持ち方は ちょっとぎこちないんだよね
これが 最初に その女の子に 教えてもらった事
箸の持ち方!
その子から 次に教えてもらった事
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浜名湖フラワーパーク |
パパは夜間高校に入学した時には 車に乗っていたから その子と 車で デートをするようになっていました
もちろん 糞男だから ガソリン代は その子が 払います
当然のように高速道路は使いません!
初めて会ってから 数か月の 夏の終わり 秋の始まりの季節
パパは その子と 公園を歩いていました
どうでもイイ場所で どうでもイイ時間 そんな時 その子が 急に 言い出します
「 あっ!金木犀・・・」
パパは はっ?なんだ?こいつ・・・・
『 キンモクセイ? 何言ってんの? 』
その子は 嬉しそうに
「ねぇ~っ 良い匂いするでしょ? これ 金木犀の香りだよ・・・」って
パパは 金木犀を知らない・・・っていうより 知る必要がない
『おい!おい!キンモクセイって なんだよ? それが どうしたんだよ!』
その子は ニコニコしながら
「ふぁ~って 甘い香りがしない? この時期 金木犀の良い匂いがするんだよ 探してみて・・・」
パパは 金木犀を知らないので 探してって言われても 分からない!
『どうでも イイだろ! そんなの!』
その子は 金木犀を探すように 周りを見渡していました
すると 指を指し
「あった!あれあれ! あの黄色いの! 近くに行って におい 嗅いでみて・・・」
パパは めんどくさそうに その キンモクセイというものに 鼻を近づてみたんだ
そしたら
『なんだこれ! むっちゃ イイ匂いじゃん! こんなん 初めて知ったわ キンモクセイな! 憶えておくわ!』って
世間では こんなこと 些細なことかもしれないけど パパにとっては 衝撃的な出来事だったんだ
パパは それまで 自然に無関心だった いつも 意識の対象は 人間ばかり
親 学校の先生 同級生 近所の人 職場の人
そんな 狭い世界だけで 悩んだり 怒ったり 見下したり 見栄を張ったり 劣等感を持ったり
この世の中は 全て 人との繋がりだけで 出来ているって 思いこんでいたんだ
しかし その子は 花の香りで 笑ってる
ふんわり 鼻につく 甘く やさしい 香りで・・・
パパは その出来事以来 その香りが 忘れられなくなっちゃって
ほんとうに どうでもイイ 花の匂いなのにな・・・
今まで 道端にある犬の糞を踏んで くっせーなー!って
近くの追田川(悪水)の橋を渡りながら くっせーなー!って
くさい臭いにしか 意識が いかなかった
その子から この世の中には 自然の中に 沢山の イイ匂いのするものが有るって 教えてもらったんだ
このことが きっかけで パパは 歩くことが好きになったんだけど
それからというもの その子とは 色んな所へ行くようになってね
何処にでもあるような 何気ない樹木や草花を見るようになって 『この花って なに?』とか 小さな子供みたいに 聞くようになっちゃって
人間の世界と 自然の世界を知る
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香嵐渓 巴川 |
3月の終わりに咲く 桜も 10月の終わりの銀杏も 紅葉も 今まで どうでもよかった風景が 散歩して 目の前に見えている 何気ない自然で パパは 気持ちが満たされるようになってきてさ
このころからかな ”俺って なんで生まれてきたんだ?”とか ”人間って何のために生れてきてるんだ?”って 考えなくなっていたな
自分が狂っている時って こんな くだらない事ばかり考えるようになってて
人間なんて 生まれてきたくて生まれるんじゃないのに それに しょうがなく生まれてきて ただ 生まれて来たから生きているだけなのにな!
意味の無いことを 本気で考えちゃって ほんと くだらねぇな!
だけど その子と 色んな所に行って 分かったことがあってね それは 自然の世界には 嘘が無かったってことなんだけど
人とのことだけを 意識していたころ パパは ずっと 沢山の嘘をついていた
もっと言うと 人の世界が 嘘でなりたっているって 思っていてね
でも その子と 一緒に散歩していると パパは その子に 嘘をついていないことに気が付くんだ そして その子も パパに 嘘をつかないことに気が付くんだよ
その子と一緒にいる時間は 自然の世界にいることと 同じだって分かったんだ
これが 次に その女の子に 教えてもらった事
金木犀の香り!
付き合い始めてから 1年経って パパは その子に 聞いたんだ
『なぁ お前 俺の事 好きって言うけどさ 今まで 俺 お前に 散々 酷いことしてきたじゃん なのに なんで そんなに 俺の事が 好きなの? 』
そしたら その子は 笑いながら パパに 言うんだ
「夜間高校に入って 初めて 教室で マー君を見た時 頭の中に電気みたいなのが走ってね 私 この人と結婚するわって 感じたの だから ついていこうって それを信じただけだよ!」って
もう 分かったと思うけど
その女の子が 16歳の あなたの 母親です
なぁ これって 愛だよな!
その子と 一緒に居る事が もう 家族だよな!
パパは すでに その子に ”好き”って 言われた時から ずっと 幸せだったんだよな!
子供って 幼いころ 自分の親に それが何であろうと 何をやっていようと 夢中になっている事を 受け入れられることで 幸せっていう感覚を 感じて 幸せっていうものを 知っていくんだよね
パパには それがなかったんだな
だから 幸せって なんなのか 分からなかった
親に受け入れて もらえなかったことで ずっと 子供のままで 止まってた
でも 16歳の あなたの母親に こんな幼稚な性格のパパを 全部 受け止め 受け入れてもらえた
そして パパは 年を重ねて 家族をつくっているつもりで あなた達 4人の子供に こんな劣った父親でも 必要としてもらえることで 受け入れてもらえていた
ずっと そのことに 気が付けなかった
自分すら受け入れられないのに 他人なんか受け入れられるはずがないよな
パパは そのことに気が付けて やっと 劣った自分を認めて 幼稚な自分を受け入れることが出来るようになったんだ
だから 長い間 かぁかと 小さい頃のあなた達を 苦しめて来てしまった
自分の 理想とする家族じゃないと 駄目だって 決めつけてな!
そんな 幼稚で劣った自分を受け入れたら パパも どんな かぁかであっても どんな 子供であっても 受け入れることが出来るようになったよ・・・
全てを 受け入れ合うこと
それが家族で・・・ それが愛で・・・ それが幸せ・・・
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パパの大切に育てた花 |
披露宴会場で流した動画
娘へ贈る 最後のメッセージビデオ(これから編)
2022年2月27日 日曜日
今日 あなたも 小さな種を蒔きましたね
これから 毎日
ほんの少し 水をあげて 太陽に当てて
そのうち 芽が出て 茎が伸びて
沢山の葉っぱを付けて
その種は いつか 綺麗な花が咲くでしょう
もし 発芽するのが遅くても
もし 茎が曲がったり 歪な形になっても
もし 葉が小さすぎたり 枯れてしまったとしても
特別な事は 何にも しなくて いいよ
毎日 ほんの少し 水をあげて 太陽に当てて
あなたが 花が咲くのを 信じていれば
その種は 自ら 力強く 育つていくから
そして 花が咲いたとき
どんな花が咲いても きっと 気づくよ
花は つくるのではなく 育てるものだって・・・