若い競り人が 「人参いくら!人参!」って 大きな声で 売ろうとしていた
私は 誰が この人参に 値段をつけるのだろうと 様子を伺っていた
しかし いっこうに 値決めする八百屋さんはいない
近づいて その人参を見ると なんと 形が悪いだけではなく 色も悪い
こりゃ 誰も手を出さないわ!
15Kgと13Kgの箱じゃ ゴミを買うような物だ!そう思っていた
若い競り人は まだ 叫び続ける 「いくら!誰かついて!」
私は これ以上 競りが進まないので 若いセリ人に 『○○○円』と耳元で囁いた
若い競り人は 安すぎるな~と言わんばかりの表情で 「○○○円!誰か居ないか!」と
あまりにも 安い値段に対し それ以上の高値を つけさせようと 私の値段を連呼した
値が上回るようにだ!
しかし 他の八百屋さんは 何も言わない
なぜか 形も色も悪い ”ゴミ人参”だからだ!
若い競り人も分かっていた これが”ゴミ人参”だと・・・・・・
1分もしないうちに 私に落ちた!
私も 落ちた瞬間 しまった!と そのときは思っていた
真面な売り物に 成らないと思ったからだ
ゴミ人参が 黄金の人参だった!
これが 朝 競り落とした”ゴミ人参”だ
1Kg~1.4Kgで袋詰めして 100円で売ることにしたのである
特価も 特価!異常な特価だ!
それでも 誰も買わないであろう人参 そう思いながら袋詰めをしていた
この人参は岡崎市の 農家の方が個人で作られた人参
地方市場には 片手間に作られた 地元農家の野菜も市場に並ぶのです
で!ここまでは 普段通り
なぜ?BLOGに この話題を出したのか!
それは 下の写真を見てください!
袋詰めで余った端数の人参を 昼食として食べようと お店で カットしたところだ
切った瞬間 私の脳裏に旋律が走った
赤い!赤すぎる!これが 今朝 仕入れた”ゴミ人参”なのか?
そして 強く 人参の匂いが鼻を刺す
濃い!香りが濃いのだ!
形は歪 それでいて 皮は白っぽい! それが剥いて カットしたら これほどまでに綺麗とは・・・・・
ふと 若い頃の人参で受けた衝撃を思い出していた
まだ 20代の頃 当時 桜井町の町長さんのお宅へお邪魔した時のことだ
2時間ほどの話を終えて 帰り際に 「ベルさんは 八百屋さんだけど うちの野菜持って行って!」そう言って 畑で収穫した野菜をくれた
『有難う御座います 遠慮なく頂きますね』と 図々しく 八百屋なのに野菜を頂いていった
その後 町長さんはこう続けた
「これね 人糞堆肥で育てた野菜なんですよ」
頂いた野菜は 形も悪く極端に小さかったり 大きかったりと 不揃い
正直 その時は どうしよう こんなの貰っちゃって・・・と 困っていました
自宅に帰ると とりあえず 一番見た目の悪く 小さな人参を調理してみた
綺麗に洗ってみると 赤い! それも 真っ赤な人参で香りが強い!
食べると 今まで食べていた人参とは別の物だった
どちらかと言うと 頂いた人参が本物で 販売している人参が偽物? そこまで疑ってしまうほど 人参の味が違っていたのだ
そこで 当時 知り合いの愛知県庁の お偉いさんに 名古屋の卸売市場の管理をしていた県職員の方に聞いて頂いた
なぜ 流通している野菜より 自家製の野菜の方が濃い味なのか?
すると 意外な答えが返ってきた
”国内の野菜の生産は決まった地域で 決まった農産物を生産しているために 毎年 同種を生産すると どうしても土が痩せて 栄養価の低い野菜になってしまっています” と教えて頂きました
本来 野菜は 今年はキャベツ 来年はトマト 再来年は大根と 毎年生産する野菜の種類を変えることで栄養価の高い野菜を作っていたのです
しかし これでは 最低数の各種野菜の確保が困難になります
”日本が豊かに成る為には 毎年決まった生産量を確保し 価格を安定させ 消費者を守っているのです”とも 教えてくれた
ま!それでも 毎年同じ時期に 同じ産地の野菜を食べても 不味いわけではありませんからね
今回 私が仕入れた ゴミ人参 実は 黄金の人参だったのです
早々に加熱して 味見をすると やはり 甘く濃い人参の味がしました
人糞堆肥か どうかは分かりませんが 間違いなく 小規模で生産された 個人農家の自然野菜です
やはり 見た目だけで 何でも判断するのは 間違っていますね
人も また 同じななのかもしれません
お金があるから 地位が高いから 教養があるから 素晴らしい人格者なのでは無く
お金が無いから 地位が低いから 教養が無いから 劣った人格者でも無いのです
だから 何時でも メガネは拭いておこう!
人を見下さないため・・・・
今日の 人参のように
樹上で熟したみかん! 和歌山県産 紀州路の香り
今年も 始まりました
紀州の自然を活かして8人のグループが樹上でみかんを熟させて丹精込めたみかん!
生産者は有田でみかんの美味しさを追及するために8人の有志が集まった8研究会のみかんです
どれをとっても満足できる早生みかんです
ちなみに 現在の価格は 秀品 5500 優品 5000 無印4500です
ベル商店で一番安い蜜柑が 1300なので 4箱分の価格です
しかし 本日 岡崎市場の担当者が お安くして下さいましたので
お値打ちに 販売します
岡山産 紫苑(しえん)
聞いたことないような名前の ブドウですが 珍しいブドウです

ワイン色の透明感のある赤い実が美しい 10月下旬から12月初旬にかけて収穫される めずらしい冬のぶどうです
甘みは強く、果汁たっぷりなので みずみずしい美味しさです
粒の形が縦長で、モコモコと粒がせめぎあう特長的な房形をしていて ややユーモラスにも見えます
種がなく口に入れるとつるりと皮が剥け 食べやすさもまた今のお客様の嗜好に合っているようです
中には1キロを超える迫力のある大房もあり 贈り物にも見栄え良く、お歳暮にも最適です
ちょっと 試食で 頂きましたが 甘いです
確かに コールマンよりも 甘くて 濃さも 淡い感じが無く 冬の葡萄としては最高級品です
但し お値段が 高いです 高すぎます
実際 岡崎の八百屋さん スーパーさんも 簡単には買えない葡萄です
どうして 仕入れたか? それは 紀州路の香りみかんを 安くして頂いたから
同じ担当者なんですよ~
スチューベン(Steuben)青森産
「スチューベン」は親の掛け合わせが「ウェイン」と「シェリダン」で アメリカで育成されたブドウです
1947年に発表され 日本へは1952年(昭和27年)頃に導入されました
1房は200~300gほどで 粒のサイズは3~5gくらい 糖度が高くて酸味が少ないので 甘みを強く感じます
香りがよく果汁も豊富で 粒が多く日持ちがよいのも魅力です
貯蔵用の葡萄なのですが 真冬に食べられる葡萄で 値段も手ごろ それでいて 美味い!
こちらも 私が好きで 一瞬で食べ終えるほど 大好き
今年も始まりました
豊田猿投のジャンボ梨 愛宕 2玉
愛宕梨のBIGサイズ 2980
これが出荷されると もう 師走が近いなって 頭をよぎります
こちらは 感想なんていりませんね
入荷が 始まった事だけ お伝えします
JA豊橋 飯村甘藷
豊橋市の飯村(いむれ)地区で古くから栽培しています
この地域の小石が混じり乾燥した土は サツマイモに地熱を伝え甘みを増す効果があります
乾いた土の中で育つ飯村甘藷は 水っぽくなくホクホクで強い甘みを持つことが特徴です
“幻のサツマイモ”としてテレビや新聞・ラジオなどで取り上げられ 出荷時期となると全国から電話で問合せを頂くこのサツマイモは 4名の生産者が丹精こめて栽培しています
これから 焼き芋の季節
ベル商店では 結構 さつま芋 販売しているんですよ
母親は 毎日のように さつま芋を蒸かして100円で販売しています
売れ残ると 私が頂いて食べるのですが これが また 美味い!
芋が良いのか 蒸かし方が良いのか 外れなしで安い!
ちなみに 私は モチモチの柔らか芋が大好き!
人によって 好みが違いますからね
まだ 飯村甘藷 試食していないので 後日 母親に蒸かしてもらおうかな
生唐辛子
100円で御座います
こちらも 1個 かじりました
ヒーハーッ 辛!激辛!食べられません
一応 店に干しておきました
日本の方は どうやって食べるんだろう
フィリピン人のお客様が 買っていかれます
なんか 飾っていると 店の雰囲気が エスニック的な店に見えてくるな~
今日は 久しぶりに 八百屋さんらしい BLOGになりました
野菜 果物を仕入れて 人を学び
お客様と話して 成長して
色んな事が 毎日経験できる