2014年11月14日金曜日

劣等感から 学ぶもの!

劣等感から 学ぶもの!






















先日 刈谷青果市場での出来事

まだ 通い出して5か月ほど 不慣れな中 競り人と八百屋さんの 売り方 買い方の癖を見極めている段階だった

その日 信州の白菜が 競売された時の事だ

値決めをするのに 他の八百屋さんと いくらで落とすのか 話していました

当然 白菜その物の質も 八百屋さんと話している所でした

『この白菜 ちょっと 巻きが弱いですね』と・・・・八百屋さん同士で

すると その言葉を聞いたのか 若い競り人が 「ベルさん あんた 文句ばっかり言うね!文句多いよ!」と 不機嫌そうな顔をして言ってきた

安い価格を打診していたので こんな安い値段で何が巻きが弱いだよ!と 言いたかったのだろうか???

ちょっとビックリした 安城市場 岡崎市場と25年 通っていて 一度も経験した事がない言葉を 刈谷市場で初めて聞いた 

岡崎市場では 一人として例外なく 競り人は八百屋さんを大切にしている ましてや 競り人から あんな言葉を聞いたことが無い また 八百屋も 競り人が困ると 無理な事でも受け入れる 

私は 文句を言った自覚がまったくなかった 

どちらかと言うと 値決めをする野菜の質を評価し 良い部分も強調していたつもりだった 

あれを文句と取るのだろうか?これが無意識の劣等感なんだろう・・・・

それにしても 八百屋が仕入れる野菜や果物は 私達の物ではありませんからね

仕入れる野菜はお客様の物です

その お客様の代わりに 私達は野菜を見極め 質によって値決めをする

これが八百屋だと思っていたので 競り人の言葉を疑ってしまった

”商売は元にあり”と言う言葉があるように 仕入れ先である市場の競り人には 人一倍気を使っているつもりだった・・・・



しかし こういうのが面白い! こういう時こそ 人を学べるんだよな


競り人の彼は 初対面の時から  劣等感が強い人のように見えていた だからなのか 自分の仕切る商品を貶される事で 自分が馬鹿にされたと思ったのであろうか

また 私自身が 大きい岡崎市場がメインなので それに対しての当て付けだったのだろうか

これこそ 劣等感 !

無意識に自分が見下されているように思えて 常に自分が上の立場に立ちたがり 正しさの価値基準が 自分なんだと勘違いしてしまう

自らの正しさを 他人に植え付け 教え 注意することで 相手に劣等感を与え さらに 自己満足で相手から優越感を得る



こんな話を聞いたことがある

市バスに 80歳を超えたであろう お婆ちゃんが 乗ろうとしていた時の話だ

お婆ちゃんが ゆっくり 手すりにしがみ付く様に 時間をかけて バスに乗り込んだ

運転手に もたつきながら 財布の中の 高齢者特別乗車証明書(無料)を 取り出し見せる

その時 バスの運転手が 「ツッ!」と 舌打ちをして 「早くしろよ!」と 小さな声で お婆ちゃんに言った

お婆ちゃんは 体裁が悪そうに 深々と頭を下げて 「すみません」と 謝った

バスの運転手を見ると [老人に対して 只で乗せてやってんだからよ]と 言わんばかりの 不愉快な顔をしていた 

その情景を見た乗客は みんな嫌そうな顔に変わっていた  バスの運転手の行動にだ!

そして お婆ちゃんが 座席に座ろうとした途端に発進した



それだけの話なのだが・・・



きっと 運転手さんは 予定時間通りに運行出来なくなることを恐れ 焦っていたに違いありません

運転手さんは 無意識に したことでしょう

ノタノタして 乗るのに時間がかかった お婆ちゃんは すでに乗っている乗客に 迷惑をかける 悪い乗客だと 判断したのでしょう

それも 運賃も払わず 只で乗っているのですから 図々しく 厚かましい乗客としても映ったのでしょう

状況として 正義は 運転手にあるわけです

そこで 運転手は お婆ちゃんを責めることで 劣等感を与え ”お婆ちゃんは 皆に迷惑をかける 悪い人なんですよ” と 伝えたのです

悪を成敗した自分は 良い運転手として満足を得て 優越感に浸れるわけです

ここなのです 劣等感の強い人程 自らの正さの基準で 人を責めて 優越感を得る 

優越感を得ることで 自分の劣等感を埋めようとするのです 無意識に・・・・

自分に劣等感があることなど 知るよしもなく

まさしく 私が 刈谷市場の競り人から 受けた情景と似ています


この情景を見て 運転手が悪くて お婆ちゃんが可哀想だ!と 思えた方が見えるかもしれません

そう思えた人は 心が優しく 人として成長されている方たちなのです


しかし 世の中は そんな人ばかりじゃないんですよね

正義か悪か なんて 本人次第


だから 勘違いをしてはいけない! 運転手も 刈谷市場の競り人も 決して悪いわけではないのです 

彼らには 彼らの理由がある

だからこそ 彼らは 他人を傷つけている事すら 気付けていない 傷ついているとも思っていないのです

だって 自分が 正しいのだから!


今回は 無意識に持つ 劣等感の一つを 再認識できました

また 人を学べた


大切なのは 自分の言葉が 他人に劣等感を与えない様に 意識することだなって


あ! BLOG  脱線した・・・・・・・・OTL