2014年9月8日月曜日

プロジェクトR キッチン 施工できました!


先日のキッチン施工不可から 毛受設備さんのお蔭で 何とか キッチンの配管を 終えて 本日 施工業者さんによって キッチン取り付け日を 無事に迎えることが出来ました



あ!その前に 大工の伸君に助けて頂いたことを 少し・・・・・


こちらのキッチンの施工には 下地の手直しが必要になります

それは ”キッチンパネル” と言って キッチンのサイドと正面に パネルを貼らなければならないのです

一昔前は タイルが 主流で貼られていましたが 今では タイルを貼られる方は 少なくなりました 

こちらの現場も タイルで施工されていました 

今回のキッチンは キッチンパネルへの仕上げで タイルの上から直接 貼り付けます

既存のキッチンを外した跡が 凹んだ状態で 面を合わせなければなりません

下地タイル面に合わせて 5.5mmのベニアで補強し 平らになるようにします

そこで 伸君に下地を貼って頂くのですが・・・・ここで問題が!

配管のやり直しにより 固定されていたガス管が 緩んでしまったのです 

その為 ガス栓プレートケースが グラグラになってしまいました

本来は そんなことが起きないのですが 何せ 手抜きマンション 石膏ボードに ケースとプレートが挟んであるだけ!

本当は 柱にケースを ビスで固定するのですが・・・・してない!

そこで 1時間ほど 自分で直そうと パネルカバーを外そうとする! ところが 何をやっても 外れない!

構造は簡単 カバーを外して ケースとプレートを ビスで締めて挟むだけ!それなのに プレートカバーが外れない! これじゃ ネジが締められない!

無理にパネルを外すと プラスチックなので 割れてしまう 25年前のプレート もう どこにも販売されていない!

うん~壊せない!




そこで うなだれて仰向けに寝ていると 伸君が 夕方 現場に 明日の準備に来てくれました

今まで やって来た状況を話すと 「明日 僕 やっておきますよ!」と 本来 この仕事 大工さんの仕事ではないのに 快く引き受けてくれました

翌日 私が現場へ行くと 石膏ボードの壁を開けて 色々挑戦してくれていた

ガス栓プレートのケースは金属製 裏側から ビスでべニヤ越しに もんで引っ張ってみた


『オー伸君 くっ付いたぞ!』と 私が歓声をあげる

昨日の1時間は何だったんだ!プロはプロです

知恵と道具で 何でも熟してしまいます・・・・・・・流石 伸君!と 何度も叫んでしましました

こうして 小さな問題を1つ1つクリアーにしていきます  

リフォーム こんなのばっかり 次から次へと出てきます





タカラのシステムキッチン 何故?タカラが好きなのか?


これは 個人的な見方です よろしければ参考にして下さい

まず こちらのタカラスタンダードと言う会社 建築業者には嫌われるメーカーです

それは 儲けが少ないから!

そして お施様に とっても あまり人気が無い

デザインがダサイ!から・・・・・・・すみません 少し言い過ぎ

しかし 根っからのファンが居ます 私もその一人です!

20年前 私が建材の営業をしている時 私の勤める建材屋はナショナル(今のパナソニック)の代理店でした 簡単に言うと 松下電工から直接仕入れが出来る会社でした

その為 ナショナルのキッチンをメインで販売していて 実際 私の今の家も 弟の家も 松下電工のシステムキッチンです

ところが 営業も 3年程してくると 質の見極めが出来るようになってくるのです

そこで タカラの商品と出会うわけですが これがまた渋い!仕入れ値を聞いて 愕然とするわけです

そして建築会社へ 販売する掛け率を聞いて さらに絶句するわけです

要するに 利益が出ない商品だ!と言うことが分かったのです

これは逆に言うと 商品にかかる実質コストが高い!(イコール) 物が良い!と なるわけですね


この流通方法(問屋・販売店が利益が少ない)は 当時のタカラスタンダードの社長様の考え方で 流通コストを極限まで減らし 少しでも良い商品を適正価格で お施様の元へ お届けするんだ と言う 信念を持った会社の理念だったのです


この時代 バブル期と言って お金が湧き出る時代でした 松下電工では 漆塗りのシステムキッチンで1000万を超える商品が 堂々とカタログに載っていた時代です

当然 200~400万のシステムキッチンやシステムバスが普通に売れていた時代

今 思えば お金の重さなんて 感じない時代だったんでしょうね

そんな 中でも タカラは地味に 昔からのホーローを中心としたキッチンを 安く提供していたのです

私は当時の タカラスタンダードの考え方に感化されて お客様へ 私自身も タカラを進めるようになったのです

そう言いながらも 松下電工の方が売れてしまうのですけど・・・・・ やっぱデザインとネームバリューかな?

でも 私がお施主様の代わりに 選べるのであれば タカラが絶対お薦め!

キッチンって 一番使って 一番汚れるところでしょ! 油 火 水 塩分 どれを取っても劣化する要因がある そして 開け閉めの扉ね! これも 壊れるまで行かないまでも 調子が悪くなります

やっぱ デザインより 耐久性でしょう!



今回 私が求めたタカラのキッチンはショールームに 展示してある現品商品

ホーローの”エマージュ"と言う種類(上から2番目のグレード)の中古でした 

見積もり書


値引きの無いタカラの商品を 少しでも安く買うための手段だったのですが 1か月保留の後 マンションでは設置出来ないことが分かり 泣く泣く断念

結果 新品を購入することになりました




グレードは最低ランクの ”マッチ” タカラは ホーローで有名なのですが こちらは木製




参考までに 私の新しく制作して頂いた見積もり合計定価は 706500(税別) 

内訳 本体 532900  キッチンパネル 55600  施工費 118000

基本価格の商品だったら 本体298800 施工費54000 (税別) 定価でも この安さで出来ます!

私の出した見積もりの定価設定を 同グレードで 他メーカーの定価設定にすると ほとんどが 110万~130万程になります 

ある意味 こちらが建材メーカーの基本的な考え方になります


よく リフォームの広告 チラシに 55%引き 60%引き なんて書いてあるのを見ませんか?

普通に考えれば 定価設定が高すぎるし 大体そんな大幅値引きが出来るのか?と疑いたくなります

タカラは10%引き もしくは 定価販売 が一般的です

前回 お話をしました メーカーの定価トリックが ここにあるのですね!


ま!価格はともあれ 他の7社のシステムキッチンをショールームで 全て確認をしたのですが 一番 丈夫に出来ていたのが このタカラスタンダードのキッチンでした

あくまで 頑丈さを追求した結果だけですけど・・・・・・ 

※ 他のメーカーが悪いわけではありません タカラが頑丈に造りすぎているだけです

デザインやカラー 仕様プランでは LIXIL TOTO Panasonicの方が 洗練されていました

こちらも 何を基準に選択するかが 問われます



このタカラスタンダードのシステムキッチンの購入ですが こちらも 飯田商店さんの田中君の お蔭で 安い掛け率で購入させて頂きました

仕入れが分かるだけに 儲けが無くで すみません でも 良いキッチンが付けられました

田中君 有難う御座いました


タカラスタンダード システムキッチン 
マッチ 施工開始!






















ある意味 リフォームの花形!システムキッチン

朝8:40頃 来てくださいました

運送・搬入の方1名 施工の方2名で上層階まで搬入します

ちょうど 手にしているものは キッチンライトです ・・・・後ほど



























2tロングトラックに1車分のキッチンが積み込まれています

見るからに丁寧な 梱包! ここら辺も タカラらしいですね

それと 今回 木製なので少しは軽そうです

これが ホーローの金属製だったら 大変!

































2時間ほどで お仕事の区切りを付けて 現場へ向うと そこには2550の人工大理石のカウンターがあった

昔は 人工大理石って言ったら10万以上かかったものですが 今では1~2万位で ステンレスカウンターから変更できます

実際 人工大理石と言っても ただの樹脂カウンターですから 見た目だけ!

でも ちょっと 憧れ!






















部屋に入ると 職人さんたちは キッチンパネルの加工を始めていました

このパネル3mm厚 それで鋼鈑 タカラだけなのですが マグネットが くっ付くパネル!

そして燃えない!

ちなみに こちら3面貼りの定価 55600 施工費 34000 (税別)





















タイルに直接 貼りますので強力両面テープと コーキングボンドを使って 圧着させます

コーキングの料を見ると 丁寧に貼られているのが伺えますね

職人さんも とっても人が良さそうな人たちで 静かに作業をしてくださっています






















こちらが下地の状態です

ベニヤを貼ることで凹凸をなくしています

これも 一手間なのですが 必要な工程!


























パネル前面と サイドを貼り付けた状態です

これだけ見ると 何のこっちゃ!って感じですけど これも 綺麗に貼られているのが よく分かります 

ここから 目地埋めをしていくと 綺麗に仕上がって行きますからね






梁欠き加工

こちら メーカー設定 梁欠き施工費 +30000(税別) カットするだけの加工で 3万です

お写真のベニヤでの目隠しは 職人さんのご好意です! 本来は空洞です!

こういった必要の無い加工費が マンションでは 余分にかかります


お昼を終えて 再度 現場へ行くと 吊り戸棚が準備されていました

分かりにくいかもしれませんが こちら 吊り戸棚の裏側

施工業者責任者や タカラ営業マンとの打ち合わせでは 目隠し無しでの お話でした!

※棚の梁部をカットした後 ベニヤ下地無しで コンクリートが見える状態! 矢印の板が無い状態ね!

しかし 今日の職人さんは 梁欠きをした後 補強をしてくださいました

これは 元々 私が タカラさんへ 要望したものでした

なぜって? どう考えても 裏からベニアを貼ったほうが 綺麗で簡単だったからです

しかしながら 営業の方は 出来ませんの 一点張りでした

そのため 大工の伸君に 完成後 化粧をして頂く約束だったのですが 職人さんがして下さいましたので 大助かりです 

本当に ご好意だけで加工をしてくださいました

いや~ 今日の職人さんが 良い人なのか? 営業の方が無知なのか? 現場施工とは 本当に不思議なものです

結果として 50cmの吊り戸棚の幕板ではなく 70cmの吊り戸棚で 梁欠きをして 正解でした






表から吊り戸棚を見るとこのとおり しっかり カットした跡が埋まっています

今回 ほんと 良い職人さんだったので ここまでして下さいました

しかし どう見たって この方法が確実なのにな~

この後 仕上げに 化粧の白いベニアを貼って頂けます

ここも リフォームの小さな問題でしたが クリアー出来ました

職人さん 本当に 有難う御座いました



3時頃 お邪魔すると 吊り戸棚と換気扇が取り付けられていました

次は問題のキャビネットです淡々と組み上げていきます

キャビネットの上から撮影をしたものですが 配管用の12cmのスペースです

私も10年ほどシステムキッチンを販売してきましたが 始めて見ました






















こちら 職人さんがカットしているのは 配管の手直しをしたシンクキャビネットです

高さ27cm幅12cm分のカットですね 現場で加工するようになっていました























据え付けたところです

これで問題なく設置できました


アップで写すと こんな感じです

シンクキャビネットは下部のみ 配管スペースがあり そこへ全て収めなければなりません

この構造を理解していれば 配管のやり直しをしなくてもすんだのに!うん~悔やまれます

私も1度でも経験していれば 止められたのに・・・・・OTL






















食器洗浄機取り付け

こちらも電源を繋いで置いて ビスで止めていくだけです

今回の大幅な予算オーバーは こちらの食洗機にあります

お施主様の 強い要望がありまして 組み込ませて頂きました

最初 私は こんなの要らないだろ!って思っていました 実際 手で洗った方が早いし 電気代が勿体無いと思ったからです

しかし 話を聞いてみると 食器置き場にするから・・・・(狭いキッチンの有効利用!)

へ~っ そうなんだ~~ 食器置き場に定価86000(税抜き)か~~・・・・・

突っ込むと!  使ってみたいんです!と 好奇心からのようだ

実際 調べてみると 様々な意見が出ている 

家事時間の短縮だとか 手荒れがなくなったとか 食器の殺菌が出来るとか・・・あれば あったで使えるし 無ければ 無しでもかまわない感じですね
























キャビネットが収まり 職人さんが出してきたのは 黒いプラスチックのブロック

これをキャビネットに置いて レベルを合わせていきます

よく見ると 微妙な厚みのブロックがあって これをそれぞれのボックスの下に敷いていきます






















職人さんに話を聞いてみた

『どうですか?レベル狂っていますか?』

「そうですね 大分 酷いですね!」

やっぱ マンションの床 波打ってますから 水平が出てないのは 当たり前でした

何度も何度も 色んな高さのブロックを8箇所に挿したり抜いたり すんごい手間だわ!


職人さんに 『良かったです 施工頼んで 本当は 自分でキッチン組もうとしていたんですよ』と!


実のこと言うと 私は昔 営業をしながら 自分でキッチンを 組んだ事がありました

自宅の松下電工のキッチンも 自分で組みました 

しかし これは在来工法の住宅の話で マンションが ここまで大変な工事になるとは思いもよりませんでした

キッチンの施工費を 浮かせる為に 自分ですることを ito-proの伊藤君に相談したら 何か問題が起こったときに 責任をどこで取るのかを明確にする為に 施工はメーカーの方が良いですよ!と助言を受けていた
 
伊藤君の言うとおりだった やっぱり プロの目は正しい!

いや~ もともと キッチンを 自分施工の30万の予定だったので プロジェクトRの初期の感覚は 甘かったな~と痛感!

でも納得の行く 予算オーバーになった!



















ブロックを敷くとこんな感じです

ちなみに 直貼りフローリングの下は 4mmのベニアで 沈まないように 大工の信君が ちゃんと下地を入れてくれています

これも職人同士の連携ですね


こちらが レベルを測る測定器
この機械から 水平にレーザーを出し上部からの高さを均等にして キッチンの水平を出していきます

これも時代なんだな~ 私の営業の頃は 水平機で何度も何度も当てては 水で水平を測っていましたからね

これなら一発やん!





















水平を出したところで カウンターを載せます

こちらも OPで選択できるのですが ステンレスか人工大理石か!

これも分かれるところですが 実際には人工大理石の方が好まれるかも!

なぜかって? そりゃ 綺麗さが違います

ステンレスの方が汚れにくいとされていますが 実際は年数が経てば汚れます

汚れれば 流し台?見たいな感じになります

しかし 人工大理石の白は 清潔感がありますからね!

但し 熱い鍋は 直接置かないように!






















載せたカウンターをキャビネットに ビスで固定していきます

ちゃんと 水平に保たれたキッチンが出来上がります























ガスコンロを設置して キャビネットの棚を差し込んでいきます























吊り戸の扉を開けると 先ほどの梁欠きが ちゃんと化粧板で隠してくれていました

コーナーも コーキングで埋めてあります

どこまで 丁寧な作業をしてくれるのだろう

出隅のところは後日 ジョイントを持参して下さるそうで 本当に感謝です













こちらは タカラシステムキッチンの アイテムマグネット収納です

キッチンパネルが鋼鈑なので マグネットで何でもくっ付くのです

アイテムによっては ipadを 固定するものもありますので レシピを開いて料理することも メモを冷蔵庫ではなく キッチンに張ることも出来るのです

タカラで一番の魅力と言っても イイかもね!




























あと 朝 搬入の際に選択をしていたパーツ キッチンライト!その位置を決めなければいけません 

シンク上で 奥 真ん中 手前と 三箇所に取り付けが出来ます

その場所を選ぶのに 大苦戦 

そこで 職人さんと相談していたのですが 写真にあるスイッチが ダブルスイッチになっていて  照明にもスイッチが付いているのですが 壁のスイッチが功を奏しました


キッチンライトの位置は 一番奥が望ましい しかし 奥にすると 本体のスイッチに手が届きにくくなります

そこで壁スイッチが 役に立つのです

スイッチ 残しておいて良かった! スイッチは ほたるスイッチに変えてあります


イト位置の検証

ライトの位置を決めるのに 色々と考えてみました

まず タカラのキッチンのライトを付ける棚は フラットであること 自宅のキッチン(電工)は ライトをつける箇所が 凹んでいて 正面からは ライト本体が 見えないようになっていました

しかし このタカラ フラットなので 正面から本体が丸見え!そのため ライトが眩しい!

ショールームの展示キッチンでは どの位置に 取り付けてあるか確認したところ 奥と真ん中だった

それと 棚の中で 電気の配線が剥きだし!扉を開けると配線が見えてしまい 見栄えが悪い!

それだけではなく 配線が出ることによって 凸が出来て 物が綺麗に置けないことが分かった

ちなみに20年前の松下電工のキッチンでは配線も隠れ ライトも眩しくないような構造になっています

ここら辺 タカラの今後の改善点のように思えますね

で! この状況では 配線が最小限で 眩しさを減らす一番イイ位置が 奥になりました







タカラスタンダード システムキッチン マッチ 取り付け完了!

親切な職人さんたち


本日 無事に取り付け終了しました

彼らが キッチンを施工してくださいました

所々の施工を拝見させて頂きましたが 流石と言わんばかりの施工の技術です

丁寧で ありながら 多少の取り付け位置の問題も 現場で対応して加工してしまう 

ふと よぎってしまう 彼らの知識の半分でも 営業マンにあったなら 今回のような配管工事のやり直しは 無かったであろう!

これからリフォームをされる方 新築で建てられる方 

展示してあるキッチン カタログに乗っているキッチン プランニングをして頂いたキッチン    

発注をして お金を払えば 自宅の目の前に そのキッチンが存在します

しかし 自宅に設置されたキッチンは  こうして 職人さんの技術によって形を成している

多分 職人さんと会うことも無いだろうし 組み立てている現場も見ることも無いでしょう

それでも 職人さんが 手を動かし 経験を生かし 汗を流して組み上げている事を 知って頂けたら BLOGに書いた意味が あるのかな?


今日のキッチン施工も お施主様に ちゃんと伝えようと思います

だからこそ 大切に このキッチンを使って頂きたいなぁ~

重いんだよ・・・・・・・と言われそうですが・・・・・・ OTL

それでも 嬉しいんだよな~ 3ヶ月悩んだ結果が 形になった

そして また 素晴らしい職人さんと出会えたことが・・・・・・・・・