BLOGを初めて6か月 なんだかんだ言っても続けている
この投稿で92回目 100回まで あと少し 自分の戒めの様なBLOGみたいですが こんな粗末なBLOGを見てくださる方に 心より感謝申し上げます
今年最後の投稿になります
何を書いていいのか悩みましたが 私の好きな言葉 『陰徳』 その言葉とは何かを改めて学んだ事を書こうと思います
今月の初め 私は長男の車のリコール修理のため 岡崎の上地町へ向かいました
自動車ディーラーに到着後 事前連絡では30分ほど点検をするとの事だったのですが 直ぐにリコール部品の取り換えが可能となり 2時間ほどディーラーで待つことになりました
しかし 私がそんなことも出来るわけもなく 少し町の散策をしようと国道248号線を北へ向かい歩き始めました
ふと 気づく そういえばこの先(1.5km)に 花徳 があるのを思い出しました
こちらの花徳さんとは 梅本葬祭様を通じて もう18年のお付き合いになります
今の社長さんが たまたま 私の弟と同い年で 同じ高校へ通っていた事もあって 少しひたしみを持ちながらの出会いでした
お互い まだ若く 同じ様に親の後を継ぎ 今の時代に合わせる商売と 親の成功してきた商売との はざ間で頑張っていたいました
その頃の事を思い出しながら 寒空の下 木の葉が落ちる道を歩き続けていました
よく考えてみると 現場ではお会いするのに 初めての花徳さんの訪問になります
30分ぐらい歩いたでしょうか 花徳に到着しました
248沿いにありますので たまに目の前を通過することはあったのですが まさかお邪魔するとは思いませんでした
お写真はショールームとお店です
社長が息子さんに変わられて お店もセンスある今の時代に合った店舗に変わっていました
さすがは岡崎でも有名な花屋さん まさに都市部のハイセンスな花屋と言った感じです
ブライダルの生花も手掛けているので 技術もセンスも想像以上の高さ
車の奥の方に葬儀用の花の作業場があります
普段は誰も居ないとのことですが 顔を出すと 社長の妹さんのご主人がお見えになったので少しお話をさせて頂くことにしました
私を快く受け入れて頂き ご挨拶をしていると お店から女性スタッフが現れて 私に挨拶をしてくださいました 肝心な私は誰だろう?と 思い出していると 彼から 妻です!って・・・
見違えてしまった!確か妹さんとお会いしたのは彼女が10代の頃だったろうか?
とても美しく上品な大人の女性に成っていた 思い出すのに少し間が空いてしまった
やっぱり 時間って流れているんだな~って実感してしまった
そして何時も斎場でお会いしている女性スタッフの方がコーヒーを出してくれた
そのコーヒーを飲みながら 彼と雑談を交わしていた
『そういえば社長はどうしたの?居る?』そう聞くと
彼がこう答えた 「今 養護施設へ 行っています!」
『養護施設?何しに行くの?』と続けて聞くと
「月に1度 花の教室をしています」と答えてくれた
そして20分ぐらい話をしただろうか 彼は配達へ出ていった
その後 私は 花徳の店舗を見させて頂きました
お写真の許可を頂きましたので撮影をさせて頂きました
妹様と数人のスタッフの皆様が 忙しそうにアレンジや花束を沢山作っておられました
そんな中 私は図々しく店舗を拝見
洋風に まとめ上げた店舗 販売をしているデコレーションされた花たち 花徳の技術の高さを感じてしまいました
店舗写真
ちょうどベル商店も 自分で店舗改装をしていましたので とても良い刺激になりました
スタッフの皆様 お忙しい中 店舗を見させて頂きまして ありがとう御座いました
そして 斎場からお帰りになりました 花徳の大御所 石部さんです
少しお話をさせて頂きながら 彼の作業を拝見させて頂きました
何時も斎場では出来上がった生花を見るだけなので こうして作業風景を見ていると技術職なんだなと実感します
お邪魔して 本当に良かった
私達ベル商店も 心こもる葬儀の一部分である自覚が改めてできました
そして もう一つ大きなことに気づいて帰ることになりました

この訪問から2週間後のことです
数日前のことですが たまたま 社長の雄一郎君が斎苑へ来ました
まず 彼に一番疑問に思った 花徳の【徳】の意味を聞いてみた
スタッフの方に聞いても誰も答えられなかったので 直接聞くことにした
『雄一郎君 花徳の徳ってどんな意味があるの?まさか岡崎にちなんで 徳川の徳じゃないよね?』
彼は答えた「違いますよ!」
私は内心 ホッとした この言葉 この文字
【徳】 私にとって もっとも尊い言葉 これ程までに深い日本語は無い
【徳】 私にとって もっとも尊い言葉 これ程までに深い日本語は無い
胸を撫で下ろしながら改めて聞く『屋号はどういう意味があるの?』
彼は答えてくれた
「僕の父親が若い頃 相当大変なおもいをしていて その時 ある人に助けてもらって その人が良くしてくれたらしいじゃんね! その人の名前が”徳三郎”って言うんで その徳を貰って 花徳と付けたって聞いたんだけど 徳三郎さんの恩を忘れないように付けたみたい」
その話を聞いて 私は嬉しくなった
まず 彼が屋号の意味を知っていた事 そして 彼の父親も恩と言うものを重んじている事に!
続けて 今度は養護施設への花の教室について聞いてみた
『雄一郎君 こないだ お店に行ったとき 養護施設へ行ってたって聞いたけど 何?』
彼は静かに答えてくれた
「あ~あれ 岡崎の障害を待った人や 重病の患者さんたちにアレンジ花を教えているんです」
「市の方から話が合って ぜひやらせて下さいって頼んだんです」
『費用は?』と聞くと 笑って「赤字ですけどね!」と答えた
その話を聞いて 私は ふと浮かんだ【陰徳】という言葉を
花徳さんも 私達ベル商店と同じだった
人知れず 町に奉仕をさせて頂いている
それは決して 人に言うことでもなく 只々 恩返しをさせて頂いているだけ!
その時 気づいたのですが 私が町に恩返しをさせて頂こうと思ったのは お取り引きをさせて頂いている 梅本葬祭様が在ったからです
その私達がお世話になっている梅本様は 先代の会長様から安城市に対して 計り知れないほどのご奉仕をしてくださっていました
今でも社長様を通し安城市へ ご奉仕下さっています
具体的に書いてしまうと陰徳になりませんので これ以上は書きませんが 本当に頭の下がる思いです
私達は 知らず知らず 梅本様から奉仕の精神を頂いていた事になるのです
それが 花徳の雄一郎君も ベル商店の私も お互い親から店を継いだだけではなく 精神も受け継いでいることに気づいてしまったのです
有陰徳必有陽報
「人知れず良い行いをしていれば、必ず良い報いがある」
「しかし陽報が現れたとき はじめて陰徳を知る」
「人知れず良い行いをしていれば、必ず良い報いがある」
「しかし陽報が現れたとき はじめて陰徳を知る」
陰徳の”良い行ない”というのは 人知れず または人が知ろうが知るまいが 自分の利害に反してでも行なう事です
そして 今まさに 梅本葬祭様の専務様の息子様が お父様の後を継ぎ始めました
ご無理を言って 仕事後 斎場でお写真を撮らせて頂きました幸治君です
このポーズは彼と私だけが理解できるポーズです
彼のお父様には 私が特にお世話になりました
私がまだ27歳の頃 松下電工の代理店の営業より そのまま父の後を継ぎました
当然 毎日が野菜や果物 そして競りの勉強でした
もう それだけで頭がいっぱいの中で 父親との商売の考え方の違いや 未熟な自分の子育てで四苦八苦だったのです
そして新たに加わったのが葬儀の籠盛りでした
それこそ皆無の世界 当時 安城には総合斎苑なんてありませんから 通夜は自宅 葬儀はお寺で行われていました
その中で一番悩んだのが ご自宅への籠盛りの設置時 当家の方々への言葉使いとご配慮でした
そこで 彼のお父様の接客方法が あまりにも素晴らしかったので とにかく言動を見て真似て 盗んで行ったのです
それでも失敗はありました 反省することも沢山ありましたが!
【仕事は教えて貰うものでは無く 目で見て盗め!】 よく言われていました
今は良くわかる 教えて貰うと多分早い しかし 教えて貰ったことしかできない でも 見て覚えたものは 見ている相手が自分自身で意識していないところまで こちらが知ることが出来る 精神をも学ぶ
これこそが 見て覚えて盗む と言うことなのだろう
彼のお父様は 接客を教えて頂いた先生の様なものです だから 今でも お会いすると緊張して 自分の中で気持ちが引き締まります
やっぱり この年になっても緊張する方が居て下さるのは幸せなことだと思います
そして幸治君を見ていると やはり 受け継いでいるんだなと つくづく思う
彼の接客の仕方 御当家への配慮と 短期間でここまで出来てしまうのかと脱帽でした
祭壇でも 常に完成後のお写真を撮影されていて そのセンスの良さにも驚かされる
その為 私は果物の籠盛りも疑問があったり 新製品や当家の方のニーズや 造花の配色なども 彼に相談をさせて頂いている
相談したことで何度か助けられています
相談したことで何度か助けられています
そしてなりより 彼の素晴らしさは 義理堅い 写真のポーズがその意味を表している
今年最後のBLOGを書いて 商売の原点を再確認出来たような気がする
20代の頃 よく言われた
『商売を成功させるのは難しい!しかし 人生を成功させるのは もっと難しい!』
今の私には 人生の成功が何なのか まだ理解出来ませんが もし 人生の成功への道が 陰徳の先にあるのなら それは遥かに困難な道に思える
汗を流し 歯を食いしばり 気が狂う程 知恵を絞り出す 他人との競争 他人からの嫉妬 自分の身を擦り減らしてまで稼ぎだすお金 そして限りある貴重な時間を 人知れず 他人に尽くす
しかし 私達ベル商店の目の前に 陰徳を積む会社がある
私達ベル商店に 本当に大切な事を教えて頂いた会社がある
見失わない様に・・・・見失わない様に・・・ 大きな道標を・・・・
今年も ありがとう御座いました
皆様 良いお年をお迎え下さい
感謝