まだ市場は始まっていませんが お仕事はさせて頂いている状態です
18時ごろ のんびりしていると コンコン!とドアをノックする音が・・・・
階段を駆け下り玄関のドアを開けると 久しぶりの顔が目の前にあった
「スズキサン!アケマシテオメデトウゴザイマス!」
「ハイ~ドウゾ!」って 薄い緑色の箱を差し出した
『おーNICOLAS MERCIE!BONNE Année』
彼はフランス パリに帰省をしていたのだ
そして 行く前に約束をしていたお土産を届けてくれた
パリから これを私に届けるのは 大変だったと思う
心なしか嬉しくて涙が出そうだった・・・・・
彼が届けてくれたのはParisの名店 ”Ladurée”のマカロンだった!
ラデュレ(LADURÉE) とは1862年創業のパリの老舗洋菓子店で カラフルな焼き菓子「マカロン」で有名です
「マリーアントワネット」で出てくるお菓子は全てラデュレが提供したと言われています
ちなみに日本で買うと18個で11000します (通販購入代行)
箱の中にマカロンが24個も入っていた
表面はカリッとしています とっても割れやすい
ところどころ割れてはいますが 日本まで綺麗な状態で持って来てくれたことに感謝しなければ
NICOLAS 本当にありがとう MERCIE!

さっそく 家族で頂きました

なぜ?NICOLASに マカロンのお土産を頼んだか?
それは・・・・ 私達二人の旅 フランス編を少し書きます
【From London to Paris】
2013年1月31日11:00(現地時間)
ロンドンのパンクラス駅
ハリーポッターで有名なキングス・クロス駅に隣接するユーロスターの発着駅にいた
NET予約で とにかく安くパリに行くために 曜日や時間帯で一番安い9024に決めた
日本円で4000弱だっただろうか?
まだ円高もあって 国際列車の価格では考えられないほど格安だった
時間帯も 不慣れな街で 子供を連れてでの暗闇移動は不安なので 時差があっても 12時台の出発は最高に良い条件になった
厳しくみられるのか?と思ったらすんなり! 東南アジアより簡単だった
と言うより ヨーロッパは 今 EU圏で かなり国境で手間を取らないみたいだった
入国カードも 出国カードもなかった
パスポートにはちゃんと印は打ってもらいましたが・・・
しかし 列車は想像以上に 長かったな~ ホームも長い!これが国際列車なんだろう!
ロンドンからパリは2時間15分ほど 時差は1時間
地上は300Km/hで走り抜けていく
のどかな農村を横目に綺麗な景色が続くと思ったら いきなりの暗闇
そうドーバー海峡を渡る海底トンネルへ進入していった
トンネル内は160Km/hまで減速して走る
あっという間にフランスに入った
ドーバー海峡を抜けると 農村風景も全然違うものになっていた
その時点で 気づくべきだった 英国と仏国は 全然違うんだと・・・・
頭の中は まだロンドンの延長!
Paris-Nord Gare du Nord(パリ北駅)に到着した
雰囲気を感じ思ったのは 近代的だったロンドンの駅とは対照的に パリは古さと伝統を感じさせた
なるほど PARISという街を予測させるホームだった
しっかり次男の手を繋ぎホームを歩く
先頭車両にきて ここまで乗ってきたユーロスターの顔を拝む
これからパリを体で感じ 空気を感じ 人を知りに行く
まだ 空が明るいことが 私達の不安を少し緩めてくれた
あんまり良い話を聞かないパリ北駅の中へ
直ぐに突破してメトロ(パリの地下鉄)駅に行かなければと思いつつ
目の前に色んな車両を目にしてしまうと撮らずにはいられなかった
BB15000型電気機関車
フランス国鉄 初代TGVである TGV Sud-Est
Thalys
タリスとは、フランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4カ国を結ぶ高速列車
リール、ダンケルク、アラス、カレーなどフランス北部方面へ行く列車です
15分ほどで撮影会を済ませ メトロ(地下鉄)に向かう
ちなみに 私は撮り鉄ではありませんよ!
そして 早足で国際駅から地下鉄駅に移動
もう 雰囲気が全然違う 周りにいる人たちが みんなスリに見えたり詐欺師に見えたり 一瞬で心構えが変わった
日本人がよく言う 憧れのパリ!そんなもん どこにもない 身を守るすでのない私たちには危険な街そのものに見えた
まぁ ロンドンがあまりにも お気楽で過ごせたので ここで頭が完全に切り替わった
そしてMetor Gare du Nord駅に着くと メトロ線のチケットを購入するも ここでいきなりの洗礼を受ける
パリの地下鉄にはRERとMetroの二つがある
私たちが宿泊する予定のHOTELはMetor14号線のCour St-Émilion駅になる
乗り換えを入れて11駅目 1号線はスリ多発線の為 避けることにした RER線も同じく危険多し!
なにせ デカいバッグ背負っての移動なので安全策を取る
問題がこのチケットの自動発券機だった
まずは現金で購入予定 ポケットには50€だけ入れておく
ちなみに通貨は £から€に変わっていた
とにかく私達は 貧しく見える演出を出来る限りしていった
そして この発券機の何が問題なのか?
ここでで買うチケット 10枚のカルネを購入予定だった
Carnet (カルネ) 13,30€ 10枚組の回数券 子供半額
大きい駅の為 何台も発券機がある
私が探していたのは子供用のチケットだった
半額で買える為 息子用に購入する予定だったが 端末に子供用が無い!
4台ほど試すも 1台もない 当然インフォメーションカウンターで買うことも考えたが 誰も居ない
日本では考えられないことが目の前で起きている
10分も粘って子供用のある発券機を探している
もたもたしてると 変な人が近づいてきて 一緒に切符を買って 後でお金を要求する親切詐欺もあるので 周りに細心の注意をして発券を繰り返す
『Excuse me!I want a ticket of children!』
すると「◎△$♪×¥●&%#?!」って返ってきた
あ!ここフランスだった!
全然分からない!何を言っているのか分からない!
この時ばかりは英語の凄さを実感していた
日本の英語教育の無意識な知識をフランスのパリで感謝していた
考えたがフランス語で ”子供”って単語が わかんない!
必死で『Children! children! 』と言い続けた 息子を指さして・・・
すると係員は そんなチケット無いよ!とフランス語で言っているようだった?
直ぐに頭を切り替えた フランス語圏であることを自覚して 言葉ではなく 絵やジェスチャーや雰囲気で伝える事を!
そして 子供用のチケットは諦めて とりあえずCour St-Émilion駅へは大人のチケットを使うことにした!・・・・・・OTL
後日談として ちゃんと子供用の10枚カルネはありました ただし 買える発券機のある駅と無い駅があることが分かった
あとパリのMetorとRERはカルネ1枚でどこでも行けます
無事に明るいうちにHOTELに到着しました
Kyriad Hotel Paris Bercy Village (8000/泊 2人朝食付き)
1人朝食付きで4000 これでもパリの中では だいぶ格安の方です
私たちのHOTELは12地区で新興住宅ぽい感じの町でした
目の前に公園もありますし 何よりLyon駅が近い事で ここに決めたようなものです
治安も良かったですしね!
HOTELにチェックインした後 当然のように街を散策しました
ところが 真っ暗な中 息子と迷子になってしまったのです
フランス語も分からないし 地図も持ち出していないし 何せLyon駅の路線で地形が複雑
真っ暗で方向感覚がまったくつかめない 最悪TAXってのがありますが お金を使いたくない
頭の中のLyon駅周辺の地図を思い浮かべながら 2時間近く 足が棒になるほど12地区を徘徊しました
それで パリの街には観光用の地図が無いことが判明 ここでもロンドンとは全然違う事を認識!
最高の洗礼を受けてパリの旅をスタートさせました
【Laduréeの思い出】
パリの町にも慣れ メトロも バスも 網羅して パリ最終日を迎えた
2013年2月5日(現地時間)
お金を使えない貧乏旅 どうしても息子が食べたいと言ったマカロンを買いに行った
マドレーヌ寺院前の有名店 ” Ladurée”である
お店に入ると綺麗にマカロンがディスプレイされていた
もう上品なんてもんじゃない!
ここで1個だけ 息子に買わせてみた
店員さんが どんな対応をするかを見たかった!
裕福な人達が買うであろうマカロンをたった1個だけ買う みすぼらしい格好をした私達をどう見るのだろう?
息子が食べたい種類を指さす そして「Un!」 一つと人差し指を立てる
店員がニコって笑い 私の顔を見て笑顔で 「MERCIE」と言った
そして 1つのマカロンを丁寧に袋に入れて 息子に笑顔で手渡した 「MERCIE」と言って・・・・・
私は感動してしまった
人の温かさに触れた瞬間でもあった
松下幸之助先生の立派な老舗のお菓子屋の店主と乞食の話を思い出していた
私は商売の心得【商売冥利】をパリで得ることになった
そして誓った 今度 妻と来るときがあったら 箱一杯に買おうと・・・・
それと ベル商店も 少額のお買い物のお客様であっても たった1つの商品のお買い物のお客様であっても 何も買われないお客様であっても 心より笑顔でお礼を言えるお店になろうと 私は実際にパリの老舗で商売の心得を学び誓った
息子が購入した マカロン
気品のある袋に1個だけ入っている
マドレーヌ寺院を背景に1個のマカロンを二人で分け合いながら食べた
息子の第一声は「パパ!美味しいよ!」だった
息子よ 忘れないでほしい あの時食べたマカロンの味を 笑顔で渡してくれた店員の思いやりを・・・・
バカみたいな話だ!
わざわざパリに来て マカロン買うのに1個って 本気でそう思う
でも これで良いと思う
息子が大人になって 自分のお金で世界中を回って 馬鹿な親との旅を思い出してくれたならそれでいい!
私達の旅は 学ぶ為にある 旅そのものに価値がある
豊かな旅をするときは お金を使ってすればいい でも 今は少しでも多くの国へ 少しでも多くの人と触れ合う為に質素な旅をする
沢山の人を見ようよ 沢山の優しさを知ろうよ 沢山の醜さを感じようよ
パリも色んな事があった
失敗や危ないことや やばかった事も それでも 人の親切心を沢山感じられた
それは またの機会に・・・・・・・・・
NICOLASがくれた マカロン 美味しかった
息子と二人で食べた 優しさの詰まった1個のマカロンの味を思い出してしまった
今日 もらったマカロンも NICOLASの優しさが詰まったマカロンだった
感謝
2013西ヨーロッパの旅 仕合せ編 を追加
http://yaoyabell.blogspot.jp/p/blog-page_8.html